
アミューズメント企業が所有する絵画を展示する美術館計画です。しかも、施設内に。このアミューズメントと美術というミスマッチな関係のものをどうテーマパーク的に納めるかがポイントでした。最終的には、アイディアというものを技術的な挑戦や行政との缶詰状態での調整などによりソリューションした計画です。
とても過酷な現場だったのですが、現場から一歩外にでるとそこは自然にあふれた世界でした。なので、その落差が心を癒してくれることが多々ありました。特に、心に焼き付いているのが、電車もなくなった深夜、現場の方が車で近くのホテルまで送ってくれた時のことです。周囲には人工的な光が全くない満月の夜、月の光によって浮かび上がる富士山。それは、とても神秘的な世界、空が青白く光っているのに、富士山の黒いシルエットだけが浮かび上がっているのです。それまでの疲れを一瞬忘れてしまうほどでした。本当にすごい体験でした。が、次の日は普通に過酷でした。(笑)