S商業施設計画

とある繁華街の一等地に立つ商業施設。低層には大手アパレルブランドが入ることもあり、ビル全体のデザインを上げることで相乗効果を狙ったイメージアップ計画です。元々立っていた建物が初期の構造大臣認定を受けたものであることも有り、既存躯体が今の基準をも満たすことから、地下躯体を再利用するという、テクニカルにも挑戦した計画です。
よく白鳥は水面上では優雅に泳いで魅せているが、水面下では必死に水をかいてると言われますよね。この案件はまさにその表現がピッタリの案件でした。できたものだけを観れば、ハイよく出来ました。パチパチ。でも、その裏にはたくさんの技術設計者、パーツ業者、行政の方、工事に関わった施工者や職人さんなど、どの人達も前例の少ない世界へのトライでピリピリして、もがきあってました。あ、いくつかは爆発してましたけど。そんな状況下で自分には何が出来るのか?結局、絵空事の線を引くだけで何もできないんです。でも、唯一できるのが矢面に立って旗を振ること。なので、みんなが路頭で迷わないよう常に旗を振ってました。足場がバレた後、みんな笑顔だったのが救いでした。